
タリーズコーヒーでは、「おいしいコーヒーを未来に残したい」という思いから、各国の産地に深く入り込み、品質づくりに取り組んでいます。その象徴ともいえるのが、ペルー・センフロカフェ農協と実施している「接ぎ木プロジェクト」です。
地球温暖化や品質改良の影響により、コーヒーの原種に近い品種は年々少なくなっています。こうした品種は、産地ごとの気候や土壌などの環境によって育まれる個性が味わいに表れやすく、複雑で繊細な香りや風味を楽しめることが魅力です。しかし、栽培の難しさなどから、かつて親しまれていた品種も今では希少な存在となりました。
そんな貴重なコーヒーを未来へつなぐための挑戦として、2019年に「接ぎ木プロジェクト」がスタートしました。7年にわたる取り組みにより、その成果は少しずつ形になり始めています。
最もコーヒーの原種に近いといわれるティピカ種は、優れた味わいを持つ一方で、病虫害への耐性が低く、栽培が難しい希少な品種です。
そこで活用しているのが、日本でも果樹などの栽培で用いられてきた伝統的な技術「接ぎ木」です。ティピカ種の苗を病虫害への耐性が高い品種の根に接ぐことで、ティピカ種本来の味わいや個性を守りながら、より健やかに育てることが期待できます。

この接ぎ木作業は、苗と根をひとつひとつ人の手で丁寧につなぎ合わせていきます。しかし、単に苗と根を合わせるだけでは苗は育てられません。
ティピカ種の苗の接合部分が尖るように剃刀で慎重に整え、病虫害への耐性が高い品種の根の接合部分は縦に割くように切り込みを入れたうえでティピカ種の苗を挟み込み、テープでやさしく止めていきます。この気の遠くなるような繊細な作業を繰り返し、接ぎ木の苗ができあがります。

コーヒーの木は植えてから収穫できるようになるまでに3〜5年ほどかかるため、その成果が見えるまでには長い時間が必要です。タリーズコーヒーとともにこのプロジェクトを進めるセンフロカフェ農協の生産者たちは、接ぎ木した苗木を一本一本見守りながら丁寧に栽培を続け、ティピカ種の木々は少しずつ成長してきました。

プロジェクト開始当初はわずかな収穫量からのスタートでしたが、年月を重ねるごとに実りも増えています。そうした成果を目の当たりにし、この取り組みに賛同し参加してくれる生産者も増え、希少なティピカ種の味わいを未来へつなぐ挑戦の輪は、少しずつ広がっています。
そして2024年、このプロジェクトから生まれた「ペルー ティピカ100%」を初めて商品としてお届けしました。収穫量が限られていたため、一部店舗での数量限定販売ではありましたが、澄んだ甘みと繊細な酸味のある味わいは、多くのお客様からご好評をいただきました。翌2025年にも一部店舗にて数量限定で販売し、貴重なコーヒーをお客様へお届けしています。
そして2026年、この「接ぎ木プロジェクト」の取り組みは、「 Asia-Pacific SABRE Awards 2026 CSR部門 」をはじめ、「 Golden World Awards 2026 Environment-Agency/Sustainability Communication-Agency 」、「 PR Awards Asia-Pacific 2026 」など、国際的なPRコンテストにおいて計4部門で受賞し、その活動が高く評価されました。

こうした歩みを重ねながら育まれた「ペルー ティピカ100%」を、今年も数量限定でお届けいたします。

「接ぎ木プロジェクト」で収穫された「ペルー ティピカ100%」は、りんごを思わせるやさしく澄んだ甘みと、なめらかで上品な口あたりが特長です。ティピカ種ならではのクリーンな味わいの中に、カラメルを思わせるコクと心地よい酸味が広がる、バランスのよい味わいをお楽しみいただけます。
「ペルー ティピカ100%」は、コーヒーマスター在籍店舗にて数量限定で販売いたします。
コーヒーマスターは、タリーズコーヒー独自の社内資格を持つコーヒーのスペシャリストです。豊富な知識と高い抽出技術を備え、お客様にコーヒーの魅力や楽しみ方をお伝えしています。
今回お届けする「ペルー ティピカ100%」は、その味わいだけでなく、接ぎ木プロジェクトの歩みや現地の生産者たちの想いもあわせてお届けしたいと考えています。そのため、コーヒーマスター在籍店舗で販売し、コーヒーマスターが産地のストーリーをご紹介しながらご提供いたします。
一杯のコーヒーができるまでの背景や、未来へコーヒーをつなぐための取り組みにも触れながら、「ペルー ティピカ100%」ならではの味わいをお楽しみください。

タリーズコーヒーでは、生産者の皆さんとともに、「本当においしいコーヒー」を未来へつなぐための挑戦を続けています。
品種ごとの特性を理解し、栽培から品質管理までを丁寧に積み重ねる。その過程には、生産者自身が自分たちの育てるコーヒーの価値を知り、その魅力にあらためて向き合う大切な時間があります。
「実は世界中のコーヒー生産者の中でも、自分たちが育てている品種の味わいを知っているのはごく一部です。どの品種がどのような味わいを生み出すのかを知ることは、生産者が自分たちのコーヒーに誇りを持ち、守り続けていく力につながります。」 (タリーズコーヒー ビーンズ開発担当・渡邊瑛子)
その取り組みのひとつが、「接ぎ木プロジェクト」です。
コーヒーの苗は直径約2〜5mmほどと細くやわらかいため、接ぎ木作業には高い技術と根気が求められます。一本一本の苗に切り込みを入れ、土台となる根に丁寧につなぎ合わせてテープで固定する作業を繰り返し行います。
そして2020年にはセンフロカフェ農協とともに多くの接ぎ木苗をつくり、試験栽培を開始しました。しかし、接ぎ木をした苗のすべてが順調に育つわけではありません。コーヒーの木は収穫できるまでの長い年月、生産者たちは一本一本の成長を見守りながら栽培を続けています。
だからこそ、このプロジェクトから生まれたコーヒーを初めてお客様へお届けできたときの喜びは、私たちにとっても特別なものでした。
「ペルーの生産者たちの努力と、未来へコーヒーをつないでいきたいという想いが詰まった一杯です。今年もこのコーヒーをお客様にお届けできることを、大変うれしく思います。」 (タリーズコーヒー ビーンズ開発担当・渡邊瑛子)

ペルー・センフロカフェ農協とともに進める接ぎ木プロジェクトは、これからも続いていきます。未来へ受け継ぎたいコーヒーの木々がこの先どのように育ち、どのような味わいを生み出していくのか。生産者たちとともに挑戦を重ねながら、その歩みから生まれる一杯を、これからもお届けしてまいります。