コーヒーの豆の産地
◆「コーヒーベルト」とは?
赤道を中心に、北回帰線と南回帰線に挟まれた地域で、熱帯・亜熱帯気候、平均気温が20℃以上、 年間降水雨量が1,500~2,000㎜をキープするエリアのことを「コーヒーベルト」と呼び、そこには約60カ国のコーヒー生産国が集まっています。ここではコーヒーベルト上に位置する中南米、東南アジア、アフリカを中心に、 世界各国で収穫されるコーヒー豆の産地による味の違いや特徴について、掘り下げたいと思います。
●中南米のコーヒー
中米と南米のコーヒーは、すっきりとした酸味とミディアムボディで、さわやかで飲みやすい味わいが特徴です。
『コロンビア』
農園の大半が山の斜面にあり、機械化が難しいことから、栽培から収穫までをすべて人の手作業で行う。 強めの酸味とクリアで豊かな香りを特徴に持ち、クセがないので他の豆ともブレンドしやすく、一般的にブレンドコーヒーなどにもよく使われる。 主にモーニングコーヒーに最適。
『グァテマラ』
豊かな降雨量と肥沃な火山土壌により、最も優れたコーヒー豆が収穫出来る国として知られる。 熟したチェリーなどのフルーツやハーブを連想させる豊かな酸味と、深いボディを兼ね備え、豊かなアロマと力強い風味を持つコーヒーとして有名。 中でも標高1,500m以上のアンティグア地方のコーヒーは、世界的な高級品の一つとして名高い。
『ブラジル』
安定した供給量が得られ、世界第1位の生産量を誇るブラジル。他の産地の豆とも合わせやすい特質を持っており、ブレンドコーヒーなどにも使われる。 控えめな酸味と程よい苦みとボディが特徴的で、全体的にバランスが取れた味わいに。アロマはドライフルーツやシナモンを連想させる甘い香りが印象的。
●東南アジア(インドネシア)のコーヒー
インドネシアを中心とする東南アジアのコーヒーは、控えめな酸味と深いボディ、どっしりとした味で世界的にも評価の高いコーヒーとして知られます。
『スマトラ』
スマトラ島のアラビカ種は一般的に「マンデリン」と呼ばれ、程よい甘みと穀物系の香ばしい香り、 やや土っぽさを感じるアロマにどっしりと重量感のあるボディが最大の特徴。
●アフリカのコーヒー
アフリカのコーヒーは、酸味とボディがバランスよくマイルドな味わいが特徴的です。 フルーティ、フローラル(花のような)、スパイシーという言葉で表現される華やかなアロマを持つコーヒーが多いです。
『エチオピア』
アラビカ種の原産地とされ、今でも野生のコーヒーが育つ土地。 イエメン産の「モカ・マタリ」という銘柄が有名だが、日本で流通している「モカ」の多くはエチオピア産のコーヒーが多い。タリーズコーヒーで販売している【デカフェ エチオピアモカ】は華やかな香りとフルーティな味わい、滑らかな甘みが心地よい余韻となって口の中に広がる。
『ケニア』
個性的な酸味がありフルーティな味わいと、ブラックチェリー、スパイスなどを連想させる華やかなアロマが特徴的。 キリマンジャロやモカに次ぐ、安定して良質なコーヒーを栽培出来る産地として、世界的に高い評価を得ている。
『タンザニア』
国土の大半が標高1,000m以上の高地で、キリマンジャロの裾野の高原地帯で作られるコーヒーは、特徴的で強い酸味と、甘くフレッシュな香りが同時に楽しめる。