TULLY'S COFFEE

REPORT Miki Kikuchi 菊地美希さん(高校2年生)ホームステイ先:ニュージーランド

ニュージーランドは、さまざまな民族が暮らす国です。異なる文化を持つ人々がどのようにつながり、共存しているのか、同世代はどんな学校生活を送っているのか見てみたい!
そんな思いからホームステイに参加することを決めました。留学先にこの国を選んだのは、学校に通って現地の子たちと過ごすプログラムがあったのも決め手でした。実際に行ってみて気づいたことや学んだことはたくさんありますが、ここではその中から三つお伝えしようと思います。

まずは一つめ。分かろうとすることは大切だけど、「同じ」にはならなくていいということ。私たち日本人は夜寝る前にお風呂に入ったり、シャワーを浴びたりすることが多いと思います。しかし、ホストファミリーは、みんな朝にシャワーを浴びていました。私はその習慣の違いに馴染めず、夜にシャワーを浴びたいとホストマザーに伝えました。

  • Support Our Kids名誉会長とベアフルを手に写真撮影
  • 2011年東日本大震災以降、現地側の支援団体「TIME OUT IN NewZealand」を立ち上げた<br class="onlyPc">ミア エヴァンズさんと菊地さん
  • 現地のたくさんの方々と充実した時間を過ごしました
  • 現地のたくさんの方々と充実した時間を過ごしました

Support Our Kids名誉会長とベアフルを手に写真撮影

すると彼女は「Mikiの気持ちもわかるけど、自分たちの習慣を変えようとは思わないわ。そこに限っては、私とMikiは分かり合えないのね。」と笑いました。そのときの様子がとても印象に残っています。
「分かり合えない」という言葉は相手を突き放すようにも感じられますが、よくよく考えてみると、今の私を「違うままでいいのよ」と、認めてくれたと受け取ることもできます。

仲間たちと料理教室に参加する菊地さん

この出来事から、自分とは異なる文化や習慣を持つ人たちのことを理解しようと思うのは大切だけど、同じになる必要はないのだと実感しました。自分と違うということを割り切り、そのまま受け入れることこそが「分かり合う」ということなのだと思えるようになりました。

学校生活を通じて現地の高校生とも打ち解けて記念撮影

二つめは、新しい何かに出会ったとき、自分がそこから何を感じ、考えるのかを大切にしようということ。ウェリントン市内では「虹色の旗」や「虹色のモノ」をよく見かけました。ホストファーザーに「What’s that?」と聞くと、同性愛の誇りを表しているものだと教えてくれました。同性間の結婚が認められているニュージーランドでは、同性愛や多様な性別が身近なものだと知り驚きましたが、私はそれを単純に「良いな」「素敵だな」と感じました。

現地で目に入るものは全てが新鮮でした

それをなぜかと問われたら「日本にはないから」ということしか答えられません。でも、初めて見るもの、聞くこと、体験することに関心を持ったり、感動したりするのは当然のことです。私には、自分の意見に自信を持てず、他人の意見に流されやすいところがありました。でもそのとき、大切なのは、自分がそれを「良い」と感じたこと、そしてなぜ自分がそう感じたのか考えてみることだと気がつきました。

現地の方々と一緒に白熱のラグビー観戦!

三つめは、相手のことを知りたいと思ったら、まずは自分のことを伝えると良いということ。ホームステイ中は、ホストファミリーと一緒に行く日曜日の礼拝のほか、空手教室やネットボールクラブ、ボーイスカウトなど、いろいろなところに出かけ、たくさんの人と交流する機会がありました。そこでよく聞かれたのは、「ニュージーランドを良い国だと思った?」ということ。そんなとき私は、ニュージーランドで体験したことだけでなく、日本との共通点や違うところなど、自分の生活についても話すように心がけました。そうすることで自分に興味を持ってもらえたり、さらに詳しくニュージーランドのことを教えてもらえたりして会話が弾み、楽しい時間を過ごすことができました。こうした体験から、自分のことや意見を伝えてから相手に質問したり話しかけたりすることが、相手のことをより深く知ることに繋がるのではないかと感じました。これは日本でも実践してみたいことのひとつです。

仲間と一緒に復興を願ってパフォーマンスに参加する菊地さん

最後にもうひとつ。今回、私には「復興アンバサダー」という大切な任務がありました。それは、復興に向かう今の東北や、東日本大震災のことを海外に伝え、共に考えてもらうきっかけを作ることです。私が日本人だと伝える度に、会話のなかに「Fukushima」「Tsunami」という言葉が出てきました。東日本大震災のことを知っている人が持つ日本のイメージは、「福島」の原発事故と「津波」の被害だったのです。

研修で様々な事を学びました。

ニュージーランドでも、2011年にクライストチャーチで大きな地震がありました。当時、ホストファミリーは、アッパーハットという坂を登った所に住んでいたのですが、海に近いウェリントン市内の人たちが高台をめがけてたくさん避難してきたそうです。そのときにお互い助け合って避難し、危機を乗り越えたという話を聞いて、日本と変わらない人々の様子に、安心とうれしさを感じました。

この取り組みを通じて出会った仲間とは交流が深まりました

ホームステイを通して、私はさまざまな「はじめて」に出会い、たくさんの感動する体験をしました。今まで知らなかった自分も知ることができたように思います。やっぱり私は、いろいろな人とコミニューケーションをとることが好きです。たくさんの元気と勇気をもらって日本に帰ってきた今、もっと頑張ってやるぞ!という気持ちでいっぱいです。 そして最後に、この先ホームステイに行く人に伝えたいことがあります。それは、私たちに足りないのは「英語力」ではなく「話しかける勇気」ということ。現地で直面する最初の壁は、上手く話せるか不安になることだと思います。でも、英語力が足りない、というのを言い訳にせず、「Hello」でも何でも良いので話しかけてみてください。単語をたくさん並べて話すだけでも、理解しようとしてくれる人はいます。時には、必死に話した英語で笑われることもあるかもしれませんが、落ちこまずに何度もチャレンジしてください。話しているうちに少しずつ、ほんの少しずつですが伝わるようになるはずです。