TULLY'S COFFEE

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5年、10年先の良質なコーヒー豆を求めて生産者と消費者を繋ぐ架け橋になる

南川 剛士

プロダクト本部 商品開発グループ

これからますます入手困難になる
最良の豆を手に入れるための取り組みとは?

―南川さんは商品開発グループで、コーヒー豆の品質管理や調達などの業務を担当されているそうですが、具体的にどんなお仕事をされているのでしょうか?

「細かく言うと生豆の開発、契約、選定からはじまり、コーヒー豆自体の品質管理、店舗でコーヒーを淹れる時に使う機械の選定・開発。 またそれらに付随する社員教育など、コーヒーにまつわる業務全般に携わっています。

実は今、世界的に高品質コーヒーの需要が増えていて、年々、良質なコーヒー豆を入手する事が難しくなってきています。 そこで私たちは生産地へ定期的に足を運び、生産者やそれを支える農協輸出業者の方々との信頼関係を強く結び、 取引させていただくコーヒー豆の品質を保てるよう、さまざまな取り組みを行っています。

現在、力を入れている取り組みが2つありまして、一つは【コスタリカ・マイクロロットプロジェクト】、もう一つは 【グァテマラカッピングコンテスト】です。

―それはどのような取り組みになりますか?

「まず農協とは、コーヒーの生産者が良質なコーヒー豆作りに専念出来るように、生産地にお医者さんを常駐させたり、子供たちが通う学校を作ったり、 農作業道具を新調したり、ときには運営費用を貸出したりと、さまざまな分野で生活をサポートしてくれる場所になります。
そこで【マイクロロットプロジェクト】では、コスタリカのなかでも高地で肥沃な土壌であり、最もいいコーヒーを作る農協として知られるドータ農協に着目し、 そこで毎年生産されるトップクラスの豆をマイクロロット(一回の処理単位で作られたコーヒー)として打ち出しています。
また【カッピングコンテスト】とは、グァテマラの小さな農協の方々に、その年に収穫されたコーヒー豆の中から、 品質の高さに自信があるコーヒー豆を出品してもらい、そこに順位をつけ、優れた豆を出品した農協には賞金を出しています。

この2つの取り組みには3つの目的があります。
一つはコーヒー生産者の生活向上。二つ目は生産者が高品質なコーヒーを生産するモチベーションを高めること。
そしてその結果、タリーズが高品質なコーヒー豆を手に入れることです。 彼等が一生懸命作る高品質なコーヒー豆に対して、僕らもビジネスを通して一丸となって頑張って行くという取り組みです。

どちらも2008年から始動していますが、このようなプロジェクトや賞をもうけることで、タリーズコーヒーの名前を知ってもらい、 継続して買わせてもらうことで“タリーズコーヒーは、品質に厳しいからいいものを出さないと行けない”と、生産者に認知してもらうことで、 品質も妥協せず、お店へいらっしゃるお客さまへおいしいコーヒーを提供することが出来ています」。

生産者と現場に立つフェローを繋ぐことで
双方のモチベーションを上げ、より良い品質とサービスを提供する

―そんな取り組みを経て、私たちはタリーズコーヒーのコーヒーを味わえているなんて、少し想像しただけでも、とても壮大なお話ですね。

「そうですね、逆に生産者の方々を日本へ呼ぶSCAJ(Specialty Coffee Association of Japan)というイベントもあって、 そのときは生産者の方々をタリーズコーヒーのお店へ案内しながら、うちのコーヒーを飲んでもらったり、フェローたちを紹介しています。
生産者の方々が作ったコーヒーが、仲介業者を経て、お客さまへ提供されている流れや取り組みを、 生産者自身やフェローたちにも味わい実感してもらえればと思っています」。

―では、これからの南川さんの展望を聞かせてください。

「タリーズコーヒーはおそらく、このままのペースで行けば5年後には800店舗、10年後には1000店舗レベルになる可能性がある。 そうなったときでも、きちんと今と変わらず最高品質で美味しいコーヒーを、お客さまに飲んでもらえるように、今日語った事を今まで以上に、 準備しながら頑張って行きたいと思います」。